近況報告 2005年 1月 15日
生命と縁のあった、2004年。
やっとの事でサイトのリニューアルが出来ました! いつも観に来て下さっている方々、ありがとうございます。ギャラリーなども整理されて、サイトの操作感も向上したのではないかと思います。この新しいコンテンツの「近況報告」も、頻繁に更新出来るか判りませんが、更新率アップを目指して頑張ります。
さて、近況報告の第1弾ですが、タイトルに有る通り、命の話しです。しょっぱなからちょっと重たいテーマです。ご存知の通り、私の制作テーマは「生命」ですが、今回の話しは直接、制作とは関係ありません。
昨年、2004年の4月に、実父が他界しました。母方の祖父の命日の翌日でした。(祖父と仲が良かった訳ではないのですが…) 私と父は、20年来の衝突仲間でした。にこやかに父と接した記憶はほとんど有りません。そんな関係が、制作のパワーの源の一つになっていた事に、最近気づきました。そんな訳で、少々気力が減退しました。ただ、周囲の方々が展覧会に誘ってくれて、いくつかの展示に参加出来たのは、とてもありがたかったです。(ありがとうございました。)そんな感じで、去年の暮れは、年賀状書きから解放されて、気楽な年の瀬でした。…にもかかわらず、大掃除は例年よりも出来なかったのはナゼだろう?
父の死に接して、去年は自分の過去を振り返る事が多かったような気がします。制作の方向性についても、随分考えてしまいました。歩きながら考えれば良かったのに、立ち止まって考えてしまったので、大幅に時間のロスです。
4月下旬、妻の誕生日に山梨県の小淵沢に在る鋳造屋さんの所へ、妻と二人で出かけました。鋳造屋さんの近くの家で子犬が生まれたと聞き、見に行きました。母犬は、以前妻の実家で飼われていた犬にそっくりで、子犬も非常に可愛く、一匹が私の足許に寄って来ました。そして当日は妻の誕生日…。
「さくら」と名付けました。毎日庭で、元気に穴を掘っています。子犬の成長は物凄いスピードですね…。最初は両手の中にスッポリと納まる程だったのですが、9ヶ月が経過した現在は、体重18kgで、とても子犬とは呼べません。特に生後4ヶ月くらいの時期は、爆発的に成長していました。生命って不思議…。
我が家のさくらは雑種です。非常に可愛いですが、賢くはありません。躾が大変でした。咬む、吠える、かじる、壊す、逃げる、掘る、拾い食いをする…。本人は(本犬?)一生懸命にやっているのだろうが、成長のスピードに躾が追いつかない!。おまけに、赤ちゃん犬の間はアトリエ内で飼育していたので、制作にも支障をきたしてしまう状態でした。私もさくらも一生懸命にやりましたが、さくらは相変わらず賢くありません…。今は外で暮らしていますが、相変わらず掘って、かじって、壊しています。ちらかした物を片付けるのが私の日課になり、3日に一度のペースでスコップを持って穴を埋め戻しています…。
実は、我が家には居候のネコも居ます。名前はネコ吉。メスです。さくらが来てから、自分の居場所が狭くなり、庭も少々危険な場所に変わりました。去年の12月になった頃、ガリガリに痩せてしまいました。エサもほとんど食べません。一日中水ばかり飲んでいました。「このままでは死んじゃうね…」という訳で、獣医さんの所へ。
血液検査などしました。糖尿病です。とりあえず、体力が戻るまで入院する事になりました。環境の変化も原因の一つではないか?との事でした。私の方針では、動物の怪我や病気は治るように手助けするが、治らないものを無理したり、延命治療のようなことはしないと決めていました。人間の為にペットの命を操作するような事はしたくない。だから体力が回復して、自然な状態で、自力で生きて行けないようならば、あきらめるつもりでいました。
九日間の入院の後、獣医さんに言いました。「自宅に帰ったら、インシュリンの注射はしません!」。獣医さんに反対されました。「インシュリンさえ打っていれば普通に生きていかれるのに…。こんなに元気になったのに…。云々。」一緒に行っていた妻が説得されました…。
ネコ吉は朝晩2回のインシュリン注射を受けて、今も元気(?)です。夕方になるとアトリエに入って来て、動物用のホットカーペットの上で寝ています。ぬくぬくです。エサも以前より高級なもの(糖尿病食)に変わりました。人間好きなネコ吉としては、沢山なぜてもらって嬉しいです。本人(本猫?)はまんざらでも無い様子。一度は死の覚悟をしたと思うのですが…。(死と言う概念が有るのかどうかは、本猫に聞いていません。) ただ、私のアトリエは又しても…。
今後の制作の方向性について、もう少しの間立ち止まって考えてしまいそうな、この頃です。(早く歩け!!)
そんな感じで、最近は結構ノンビリとしてしまっています。今年は大きな一歩を踏み出したいのですが…。
皆さんにとっても、良い一年となりますように。2005年 1月 14日