今年の始め頃、たまたま、イギリスの80年代頃のロックグループ、『Queen』のコンサートのビデオを観る機会が有った。 元々大好きなバンドだったので、結構のめり込んで観てしまった。 最近、感動に飢えていたのか、何だか、やたらと泣けた。自分でも可笑しいくらいに。
感動の波が行った後、冷静に考えてしまった。何であんなに感動したんだろう? 答えは簡単。 圧倒的なパワーにやられたのだ。パワーは人を感動させ、揺さぶるのには、一番ストレートで簡単な方法だ。 そして、相手の状況、環境、国籍、言語に関係無く、作用する。 単純で強力な方法だ。そんなの誰でも知っている。
先日(と言っても結構前)、図書館で、授業の参考資料に『岡本太郎』の画集を借りた。久々に観た岡本太郎。さすがに泣きはしなかったが、やたらと感動してしまった。ちょっと馬鹿にしていた時期もあったけど、岡本太郎、やっぱり凄い! ここでもパワーにやられた感じだった。
たまの休みに、かみさんと一緒にビデオ映画を観たり、映画館へ行ったりする事も有る。 ここでも感動パワーが問題だ。 自分の場合、映画館で観る事の多い娯楽映画は、楽しめる事は楽しめる。 でも、やっぱり感動はやって来ない。 正統派(?)の、作品の中からパワーが溢れているような、そんな作品は、やっぱり感動を伴って、長い時間、思考の中に影響を及ぼす。心地良い快感。
自分の作る作品も、全く一緒だと、改めて確認してしまった。 娯楽的な、形、テーマ、仕掛け、構成などアイデアだけならドンドン出て来るが、そんなモノだけでは作品としては貧弱だ。 感動できない。 平凡な切り口で構わないから、パワーが欲しい。 コンセプトも、勿論大切にするけれど、パワーが無ければ説得できない。
そんな感じで、最近、パワーに意識が行っている、そんな感じです。 ちなみに今は、風邪をひいて、熱が有るので、パワーダウンです。